2014年1月1日水曜日

2014年、新年おめでとうございます。本年も戦争と和解について考えます。

 読者のみなさま、新年おめでとうございます。

 間もなくベルリンでも年が明けます。
 
 このブログも3年目に入ります。読者も次第に増えているようで、これまで32万のアクセスが記録されています。今では毎月15000から25000のアクセスがある、ミニコミとなっています。 日本語ですので読者の7割は日本から、残りの3割は、アメリカ合衆国、ドイツ、東西欧州諸国の順で読まれているようです。これはあくまでわたしの「覚え書き」にすぎませんが、それでも愛読してくださるみなさまに感謝を申し述べます。

 今年は、第一次世界大戦が開戦から100周年の年になります。そのため今年は、ヨーロッパでは年間を通じて多くの行事が行われ、おびただしい議論が展開されることになりそうです。報道によれば、この戦争に関する書物がドイツでは150冊も出版される予定であり、フランスではその倍になるのではないかとのことです。

 日本はこの大戦では欧州の大国間の争いにつけこみ、新興帝国主義としていわば漁父の利を得たことになり、その勢いで15年戦争・アジア太平洋戦争を行い軍国主義日本は破滅しました。しかし、近年になってその破滅に納得しない勢力が時代錯誤な妄想を抱いて台頭しているのは、世界にとって不幸で残念なことです。
 
 欧州大陸では文字どおり「西欧の没落」の第一歩となったため、いまだにその後遺症は至る所に見られます。しかし一世紀を経てようやく距離をおいての議論ができる機会となっているようです。
 第二次世界大戦もこの戦争の再現ともいえます。第二次世界大戦の指導者はほぼ例外無く、若い兵士としてまずはこの大戦に参戦しています。ですからこのテーマの議論の進展は非常に大切です。ゆっくり様子を見ながらわたしも学んで、戦争と和解を考えていきたいと思います。

 ドイツでは、とりわけベルリンはこの100年間で、第一次大戦が始まった1914年から、ナチ時代、第二次大戦、東西分断の冷戦が終わる1989年まで、平和な時代はわずかにしかなかった歴史の中心地であったため、至る所にその記憶が染み付いており、ここで生活すると否が応でも歴史について深刻に考えざるを得ないことになります。

 先日、クリスマスに我が家のネコのアズキが代理として、→ベルリンのクリスマスツリーの写真をみなさまにお見せしましたが、そこで紹介したヴィルヘルム皇帝記念教会のクリスマスの写真がありますので、新年にあたっていくつか紹介したいとおもいます。

 この教会の歴史は、まさにドイツ近代史の栄光と苦難が刻まれているからです。それを背負って、現在では街の喧噪の中で礼拝堂の中は平和なものです。ベルリンを尋ねられたら是非立ち寄ってみてください。20世紀の戦争と和解についても考えさされる歴史の現場であるからです。

 参考としては、この教会とそこにあるクルト・ロイバー軍医の絵については→こちらを
またコヴェントリーの釘の十字架については、北海道大学の→小田博志さんがエッセイで紹介されていますので→こちらを参考にしてください。
 戦後に建てられた礼拝堂の夜の美しさは特別です。クリックしてパノラマでご覧ください。

教会の外観とクリスマス市







 
スラーリングラードのクリスマス


釘の十字架

廃墟の天井の一部

 PS:ネコのアズキです。きのうは知り合いの小学生が三人も来て、餅つきをしたのでわたしはとても親切に遊んであげてとても楽しかったのです。
でも年明けの今は、人間どもがやたらに打ち上げる、新年の花火が怖くて、わたしにとっては一年で最悪の時間です。生きた心地もしないのです。ホントに野蛮な人間どもにつき合うのは大変です。
でも、今年もよろしくね。




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